インタビュー 『公認ヒーラー 平川富士男さん』

 

平川富士男さん平川富士男さん

 当連盟のヒーリングイベントに参加された方なら、スーツを着た男性を覚えていらっしゃるかもしれません。当連盟の公認ヒーラーである平川富士男さんは、遠隔ヒーリングやヒーリングイベントでリーダー的役割を担う他、ヒーリングの授業で実技を担当するなど、とても信頼される存在です。その平川さんにヒーリングとの出会やヒーリングへの想いについて伺いました。

 


ヒーリングの経験は3桁をゆうに超える


【質問】 「お忙しい中ありがとうございます。ヒーリングを始めたきっかけはなんですか?」

 40歳を過ぎてからスピリチュアリズムに対する興味が増し、関連書籍を読んだり、スピリチュアリズム団体で行われている霊界通信やヒーリングの実践現場を覗いたりするうちに、自然とヒーリングの勉強を始めるようになっていました。近代スピリチュアリズムの教えの多くは、それまで自分が漠然と考えていたことと矛盾しなかったので、すんなりと腹に入りました。ミディアムシップやヒーリングを実践したり勉強したりして、自分の潜在的な能力を磨いて世の中に役立てようと努力している人々と共にいるとき、とても暖かい調和的な雰囲気を感じたので、この世界にすぐ溶け込むことができました。

 

 

【質問】 「今まで何人ぐらいヒーリングをしてきましたか?」

 ちゃんと記録していないので明確なお答えができないのですが、2年間の見習い期間も含め、2008年から今までの12年間でスピリチュアリズム団体主催のヒーリングサービスに200回以上参加させていただき、それ以外に個人としてもささやかな活動を続けてきました。ご存じのように団体主催のサービスでは一人のご依頼人を複数のヒーラーで施術することもあれば、一人で行うこともあり、また一度に10名近くのご依頼人を少数のヒーラーでヒーリングすることもあります。もちろん、一人のご依頼人を複数回にわたってヒーリングすることもあります。以上のことを勘案すると、これまで直接的にヒーリングした人の数は500人以上になるとは思いますが、はっきりした数字は分かりません。遠隔ヒーリングをした人の数も不確かですが、おそらく1000人には満たないと思います。

 

 


ヒーリングの究極の目的は霊的真理への気づきを促すこと


【質問】 「たくさんのヒーラー経験の中で一番嬉しかったことは何ですか?」

 快癒や改善の知らせをご本人あるいは身内の人から受けた時は、もとの病気や症状の如何に関わらず、等しく嬉しい気持ちになりました。それらの治癒がヒーリングによるものなのか立証は困難ですが、ともかくもそれまで苦しんでいた人が健康を取り戻したことを素直に喜びました。しかし本当は、治癒効果の有無にかかわらず、ヒーリングを受けたことをきっかけにご当人が霊的真理に思いを向けてくれるようになった時にこそ、喜ぶべきなのかもしれないですね。ヒーリングの究極の目的はそこにあると言われているわけですから。

 

 

【質問】 「逆に一番辛かったことはなんですか?」

 ヒーラーとして辛いとか悲しいと感じたことはほとんどありません。もちろん、こちらが期待するような結果を聞くことができなくて、もどかしい思いをすることは間々ありますが。

 

 


ヒーラーとして大切なのは万物との調和


【質問】 「なるほど。普段はどのような訓練や練習をなさっていますか?」

 なるべく自然の中に身を置く時間を作り、樹木や草、土などと触れ合うようにしています。幸い近所に自然の豊かな公園があるので、万物との調和を意識しながら体を動かしています。瞑想は気の向いたときにしています。

 

 

【質問】 「ヒーリングをするときはどのような思いでヒーリングしていますか?」

 まずはご依頼人が望まれる改善がもたらされること、そしてその人にとって最善の癒しがもたらされることをお祈りしますが、あとはすべて霊界にお任せします。

 

 

【質問】 「ヒーリングでいつも気をつけていることは何ですか?」

 団体主催のヒーリングサービスでは、ヒーラーとして守るべき行動基準やその団体の規則にのっとって施術しなければならないのはもちろんですが、すべての当事者の間で調和的な雰囲気が保たれることが特に大切だと思われます。ですので、そこにいる人すべてとの調和をまず心掛けます。ご依頼人、特に初めてスピリチュアルヒーリングを受けるという方には、できるだけリラックスしてもらうようにしています。

ヒーリングを開始するにあたっては、それが人類への愛を動機とする高潔な霊たちの働きがあって初めて成り立つ、たいへん神聖な行為であることを忘れずに、厳粛な気持ちを維持するよう心掛けています。

 

 


人はみな霊であり、霊的な同胞であることを伝えていきたい


【質問】 「ヒーリングのクラスで実技を担当することもあるそうですが、どのような思いで取り組まれていますか?」

私が実技講習のお手伝いをさせていただくときは、自分が先人たちから教わったこと、そして自分が経験上良いと思って実行しているやり方を披露するだけであって、ヒーリングのやり方は一つと決まっているわけではなく、押しつけがあってはならないことを肝に銘じています。受講生の方々は、ご自分の理性が受け入れるやり方のみを実行なさればよいのだと思います。ただし根本的な原則として、スピリチュアルヒーリングではヒーラーが自分で治すわけではなく、主役は霊たちであり、霊界とのアチューンメントの確立こそが肝要である、ということはいくら強調してもしすぎることはないと思います。

 

 

【質問】 「これからどんなことに挑戦していきたいですか?」

ヒーラーとしてもっと実力をつけて、癒しの実績をコツコツと積み上げていくことが、まずは自分のなすべきことだと思っています。正しい道を歩んでいるならば、ヒーリングを提供する機会も自然に増えていくだろうと信じます。 その上で、ゆくゆくは医療界とスピリチュアルヒーラーの間の信頼醸成・協力関係構築を自分なりに模索していけたらと願っています。近代スピリチュアリズム先進国のイギリスに比べ、日本はまだその点でかなり遅れているようですから。

 

 

【質問】 「ヒーリングを通じて伝えたいことはなんですか?」

人はみな本質的に霊であり、霊的な同胞であるということでしょうね。

 

 


スピリチュアル本の出版に携わったことも


【質問】「ところで、平川さんは英語もお得意で、英国のミディアムを題材とした本を翻訳されたことがあるそうですが、ご紹介くださいますか?」

詩的で超常的な調べ 霊界の楽聖たちが私に授けてくれたもの

 拙訳書に言及してくれてありがとうございます(笑)。その本は、ローズマリー・ブラウン著『詩的で超常的な調べ―霊界の楽聖たちが私に授けてくれたもの』(国書刊行会)といいます。著者は1970年代に音楽霊媒として活躍したイギリス人女性で、リストやショパン、ベートーベンといったあの世の大作曲家たちからたくさんの「新曲」を受け取っていると主張して物議をかもしました。

 

本書は、平凡な主婦であった彼女が世の中の脚光を浴びるようになった経緯や、霊たちとの交流の様子などが綴られた自伝的エッセイで、ヒーリングに関する記述もあります。全体として近代スピリチュアリズムの趣旨にも沿った内容となっており、クラシック音楽愛好家はもとより、ミディアムシップやヒーリングも含めてスピリチュアリズム全般に興味のある人々に読んでいただけたらと願っております。

 

 何年か前にたまたま原書と出会って面白いと思い、出版の見込みもないまま興味本位で翻訳を始めたのですが、幸運なことにスピリチュアリズム関連の古典的名著を何冊も公刊した経験を持つ国書刊行会が本書の出版を引き受けてくれてくれました。さらにうれしいことに同社は、皆さんご存じの偉大なスピリチュアルヒーラー、ハリー・エドワーズの長らく絶版になっていた名著『霊的治療の解明』(梅原伸太郎訳)を、時を同じくして再版してくれました。願ってもない成り行きに感謝した次第です。

 

 


みなさまへのメッセージ


【質問】「最後にヒーリングを勉強されている方や、ヒーリングを受ける方に一言」

 ヒーリングを勉強している方へ:世の中のため共にがんばりましょう。

 ヒーリングを受ける方へ:私たちは良い結果をあらかじめお約束することはできませんが、きっと何らかの良き働きかけがあるに違いないとの信念をもってスピリチュアルヒーリングに臨んでいます。当連盟の無料遠隔ヒーリングでも、イベントでのヒーリングサービス(任意の寄付制)でも、私たちは厳粛な気持ちをもって、誠実に取り組ませていただきます。

 

 

【質問】「ほかに何でも伝えたいことがあればお願いします」

 私は当連盟の一会員に過ぎませんが、数年に及んでヒーリングの実践に参加させていただき、たいへんありがたく思っております。理事の面々や仲間のヒーラーの皆さんに、あらためて感謝申し上げます。代表理事の吉田さんは、ご自身が常に向上を心掛けて勉強を続けておられる点が、特に立派だと思います。今後ともよろしくお願いいたします。

 

 


 

いかがだったでしょうか?皆様に平川さんの謙虚で実直なお人柄が伝われば幸いです。平川さん、どうもありがとうございました!